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裏妙義に佇む


 100_5652.jpg
旅をした。

埼玉から群馬へ。
軽自動車にて0泊3日。
テレビ番組では決してやらないであろう強行程だった。

旅自体は、充実していた。
ただ、ヤロー二人でボートを漕いだだけだ(吐血
しかし、最後に訪れた碓氷(うすい)峠の温泉施設、
『峠の湯』敷地内において、気持ちは冷静さを取り戻す。

残照。
そこに取り残された一台の機関車。

EF63。

かつて、この地で躍動した機械。
JR最急勾配を誇った碓氷越えにおいて、通過する全列車を全力サポートしていた機関車。
それが今、荒れた私有地に忽然と静止している。
色褪せた車体。
ナンバーは外され、錆が浮き、カラスが巣を作っている。

現役時代は常に2両ペアで運用されていたが、相方を失い、ただ一両この地で眠り続ける。
パンタグラフは下ろされ、送電回路も絶たれ、
メラメラと陽炎を立ち昇らせ脈打っていた内部機関は、今や完全に停止している。

その姿から、かつての覇気は消滅していた。
ふもとの博物館で展示されている僚機が、美しく整備されていたのとは対照的だ。
低い光線に照らされ、コスモス揺れるその場所で自然に還りつつあるシェルパだった者の姿は、
強烈な印象を焼き付けた。

使わなければ、朽ちて行く。
腕と道具は、使い続けることでその機能が維持できる。
聞けば廃車後に個人が引き取り、『保存』しているのだと言う。
保存ではない。
これは完全な『放置』だ。
彼にしてみれば、工場で解体処分された方がまだマシだったかも知れない。
しかし、最初の一歩の後に続けることの大切さを教えてくれる意味で、その機関車は存在理由を失っていなかった。

やがて空と山の境界は曖昧となり、裏妙義の町に夜の帳がおり始めた。
廃線から11年が経った、かつての中山道の宿場町。

一礼し、温泉施設の明かりに吸い寄せられるように、足早に去っていく自分の姿があった。 
2008-09-14 : 旅テツ : コメント : 4 : トラックバック : 0
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No title
*゚ロ゚)*゚ロ゚)*゚ロ゚)ノ~★祝★~ヽ(゚ロ゚*(゚ロ゚*(゚ロ゚*
pixiv デイリーランキング1位おめでとうございます!
2008-10-04 11:06 : いこ URL : 編集
No title
>いこさん
あざーっす!!
あのイラストが評価されたってのは、マジ本望っッス(涙
2008-10-05 00:53 : バーニア絵描き見習い URL : 編集
No title
ピクシヴで機関車に誘われてやってきました者です。とても美しいイラストで・・
色んなメッセージが凝縮されている感じがしました。
記事にありました63についての文章。
じーんと、気づいたら目から熱いモノが垂れてきました。「放置」ですよね、悲しい限りです。
写真がまた悲しげで・・でもこの一枚は良い写真で色んな意味で最高でした!
2008-10-05 09:43 : きむ URL : 編集
No title
>きむさん
コメ、ありがとうございます。
やはりこの時季に描かずにはいられなくなり、投稿させていただきました。
写真のロクサンは、ホント衝撃的な感じで、実際見た時はコトバが出ませんでした。
旅の最後に訪れた、忘れられない1コマです。
2008-10-07 14:59 : バーニア絵描き見習い URL : 編集
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神奈川在住の、
自称鉄道マニア兼絵描き。

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